「FAKE MOTION -卓球の王将-」OFFICIAL FANCLUB

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「命の灯」
都立八王子南工業高校


これは、⼋王⼦がエビ⾼と試合をする⼀年前にさかのぼる。

近藤勇美(森崎ウィン)率いる土方歳鬼(板垣瑞生)、市村哲(ジャン海渡)ら都立八王子南工業高校は、西東京のトップを目指し、ライバル校と凌ぎを削りあっていた。そして八王子は強豪校を破り、西東京のトップ10の座にのしあがっていた。

試合の帰り、土方や哲と別れ、施設に戻った近藤は予期せぬ訪問者と遭遇する。施設を訪ねてきたのは、近藤と土方の小学校の同級生の芹沢飛鳥(弓木大和)だった。当時の芹沢は金でモノを言わせるタイプで、今は西東京5位の国立秀英館卓球部の部長となっていた。

芹沢は高額の契約金を条件に、近藤(通称マザー)を栄町秀英館に引き抜きにきたという。
「自分はそんなに安い男ではない」と即座に断る近藤に、芹沢は衝撃の事実を告げる。
「お前は知らないだろうが、この施設には2000万もの借金がある。引き抜きの契約金、2000万ならどうだ?」

ある日、近藤は学校に呼ばれる。それは土方や哲らがマザーに内緒で準備した2か月遅れのサプライズ誕生会だった。近藤は施設の借金と引き換えに自分が転校するかもしれないことなど想像すらしていない息子たちの精一杯の愛情表現に思わず涙を流してしまう。無論、表向きは「笑いすぎて涙が出ただけ」にしていたが。
そしてこの時、マザーはある決意をする。
「この家族と育った施設を守りたい・・。だからこそ芹沢の高校に行くのだ」と。

数日後、土方と哲が朝起きると大事件が起きていた。国立秀英館高校ととある強豪校との試合で、なんとマザーが秀英館の選手として戦っていたのだ。驚く土方と哲の前にマザーが現れ、秀英館に本日付で転校したことを告げる。驚く土方たちに「秀英館には強いチームメイトも日本トップクラスの練習設備もすべてが揃っている。美しい私には美しい生き方がふさわしい」と理由を説明するマザー。そこへ芹沢が現れる。小学生時代から評判が悪い芹沢がマザーの転校に関わっていると知った土方は、「それ以上、マザーに近づけば、殺しますよ」と告げる。卓球ランクが下位の高校である土方からそう告げられた芹沢はそれを「下克上宣言」と受け取り、土方との一騎打ちを提案する。
「ただし、君の相手は俺じゃない、近藤君だ。」

驚く近藤と土方。しかし意外なほどあっさりマザーとの戦いを受け入れた土方を哲は心配するが、土方は「ここで俺が勝てば、マザーを取り戻せる」その一心だった。

マザーとトシの試合は一進一退の攻防だった。結果はなんとかマザーの勝利。
もう一度試合をしたいと頼み込む土方に、芹沢はついに真実を告げる。マザーが施設の借金を返すために契約金をもらって秀英館に転校したのだと。驚く土方(通称トシ)にマザーは「黙っていて悪かった」と謝り、「1つだけ心残りがあるとすれば俺のいる間に、トシをご両親への墓参りにいかせられなかったことだけだ」と告げる。土方はもう敵となったマザーに「部外者が俺の両親の話を持ち出すな」と吐き捨てその場から立ち去る。両親の話になるといつもトシの様子がおかしくなることを疑問に思っていた哲はトシの過去についてたずねる。それはマザーだけが知る、トシの悲しい過去だった。

10年前、⼟⽅は借⾦のせいで家を失っていた。⻑距離トラックのドライバーだった⽗が、過労で居眠り運転をして事故を起こした。後遺症で働けなくなった⽗に加え、保証や何やらで、借⾦まで背負ってしまい、家を売っても返しきれなかった。そして、家族は⼼中した。それも、⼟⽅の誕⽣⽇の⽇に。⼟⽅だけが、⼀命を取り留めたのだ・・・。

事情はあるにせよ、愛する両親は、⾃分の命を奪おうとした相⼿でもあった。⼤好きな両親を憎むことで、強くなろうとしたのかもしれない、と近藤は⾔う。
「トシキって本当は、『歳(とし)』に『⽣(いきる)』と書いて『歳⽣』なの。親から貰った名前を、⾃分で⻤という字に変えた。⽣きることを捨て、⻤になったから、ああやって捨て鉢になったのかもね」

その後、近藤を主力選手においた秀英館高校はついに西東京の1位となった。部長の芹沢は有り余る資金力を使い、卓球賭博施設を作り上げ、さらに至福を肥やした。
同じころ、土方は「国立秀英館高校に下克上に打って出て、今度こそマザーを取り戻す」と哲に告げ、その日から怒涛の下克上ストーリーが始まる。そしてついに八王子は西東京のランク2位まで上り詰める。あとは芹沢率いる国立秀英館高校を残すのみ。

八王子と秀英館の試合当日、芹沢の策略で八王子のチームメイトが会場に来ることができず、土方と哲は2人きりで戦うことになる。試合にならず不戦勝だといいはる芹沢に、土方は「哲と2人でいいから戦わせてくれ」と懇願する。条件として「君たちが負けたら底辺陥落だけじゃなくって、土方に施設から飛び降りてもらう」という芹沢。その条件を受け入れる土方に近藤は心配の目を向けるが、「心配には及びません。どうせ、10年前に消えるはずの命だったんです。アナタを取り戻すためなら命ぐらい捨てられる。」

その言葉に怒り、「今の軽はずみな言動を、試合で叩きのめして後悔させてやる!」という近藤に、「マザーこそ私たちの気持ちがわかっていない!どれだけの想いでアナタを取り戻そうとしているのかわからせてやる!」と土方。

ついにマザーをかけた
土方・哲の2人だけの八王子南工業高校と栄町秀英館高校の決戦が始まる。

土方&哲vsマザー、勝敗の行方はー!?

土方たちはマザーを取り戻し、施設を守れるのか!
そして初めて明かされる土方の誕生日に起きたあの悲劇の真実とはー!!

※制作上の都合により、ストーリーが変更になりました。
 
「名⾨薩川⾼校 -3年⽣が2年⽣に残すもの-」
  薩川大学付属渋谷高校


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